青山「LATURE / ラチュレ」一つ星連続獲得の名店を貸切で堪能する洋菓子づくり解説＆ランチ

自然の恵みを最後の一滴まで活かす、LATUREの哲学と技

フレンチの名店「レストラン タテルヨシノ」で腕を磨き、人気フレンチ「deco」でシェフを務めた室田拓人氏が2016年に開業したLATURE（ラチュレ）。そのわずか1年3ヶ月後には『ミシュランガイド東京』で一つ星を獲得し、その評判は瞬く間に業界を席巻しました。

LATUREといえば、狩猟免許を持つ室田氏による卓越したジビエ料理が有名ですが、魅力はそれだけにとどまりません。店名に込められた意味は「自然の雫」。日本の自然が生み出した良質な食材を室田氏自らが探し出し、“自然の恵みを活かしきる”という哲学のもとで調理する……。こうして生み出される料理は、一皿一皿が芸術品のような煌めきと存在感を放ちます。

鹿の毛皮をプレートのようにして料理を配するなど、食材が「命」であることを感じさせるようなプレゼンテーションは斬新でインパクト抜群。しかし、食材を余すところなく活用するという精神は、ブーダンノワール（豚の血を使った腸詰め）に代表されるように、フレンチの伝統的な考え方であり、技法なのです。ジビエをはじめとする日本の食材のおいしさと大切さを、フランス料理を通して発信し続ける室田氏。本体験では、そのこだわりと技の一端を、フランス菓子作りのデモンストレーションとランチコースを通して体感できます。

Otonamiゲストに特別公開する、LATUREのフランス菓子へのこだわり

アミューズとして供されるマカロンやタルトをはじめ、テイクアウトで人気のレーズンバターサンド、系列のベーカリー「MONICA」で人気のカヌレなど、フランス菓子のおいしさにも定評のあるLATURE。通常は乳製品、チョコレート、フルーツなどを使ってつくり上げるデザートですが、LATUREではその枠を超えて、野菜や魚・肉などを取り入れることも。

店内を貸し切って開催する本体験では、フランス菓子の歴史やLATUREで作るフランス菓子へのこだわりについて、室田氏やパティシエからじっくりお話を聞くことができます。日頃からお菓子作りを楽しんでいる方はもちろんのこと、お菓子作りの経験がなくても、一流レストランの職人技を覗いてみたい方におすすめです。気軽に質問をしながら、フランス菓子の奥深さに触れてみてください。

パティシエの技を間近で見学、フレンチの伝統技法に触れる

講義のあとは、2品のフランス菓子作りを目の前で見学します（種類は季節によって変わります）。「一般的な料理教室では習わないような、プロならではのテクニックやコツを見つけてもらいたい」と室田氏。キッチンと客席の距離をあえて近く設計しているLATUREならではの、臨場感あふれるデモンストレーションをお楽しみください。出来上がったフランス菓子のうち1品はコースのデザートとして味わい、もう1品はおみやげとして持ち帰ります。

旬の食材を使ったランチフルコースを堪能

デモンストレーションを見学したあとは、LATURE自慢のランチコースをいただきます（メニューは季節によって変わります）。使うのは、室田氏自らの足で探し出した、その時期に一番おいしい旬の食材。ジビエだけでなく、自社農園で有機栽培された野菜やストレスのない飼育方法にこだわったお肉、持続可能性に配慮した魚介類など、自然環境とのかかわりを大切にしたエシカルな料理を堪能できます。

料理に合わせて、LATUREがセレクトしたワインを注文することも可能です（お飲み物のオーダーには追加料金がかかります）。ひと口ごとに食材が育まれた光景まで思い浮かぶ、驚きと感動のひととき。室田氏のこだわりが光る品々をじっくりと味わいましょう。

ランチコースのあとは自由解散となるので、自分のペースでゆっくりと食事を楽しめます。お帰りの際に、デモンストレーションで作られたパティシエ特製のフランス菓子と、ご自宅でも再現できるレシピをおみやげとしてお渡しします。

フレンチやジビエをもっと身近な存在に

LATUREは、ジビエの缶詰の開発に携わったり、子ども向けのクッキングスクールを開催したりと、フレンチやジビエのおいしさを身近なものにするための活動にも積極的です。ジビエもフレンチも、身近な食文化として根付いてこそ発展していくと信じる室田シェフ。本体験もまた、「フランス菓子のおいしさと技法を広めたい」という室田シェフの想いから実現したものです。惜しみなく披露される職人技を、この機会に体感してみてはいかがでしょうか。